à la carte

piano ピアノを弾く二人の少女
ピエール・オーギュスト・ルノワール(フランス)1841~1919
1892年
美術総監アンリ・ルージョンにより、当時の国立現代美術館リュクサンブール美術館への買い上げを前提に制作を依頼された。
 ルージョンは、ルノワールの友人の詩人マラルメ・評論家ロジェ・マルクスの推薦により、制作の依頼。 ルノワールは、一度描いたピアノを弾く二人の少女の題材を選び、5枚のほぼ同じ大きさのキャンヴァスに、微妙に色彩とポーズが違うヴァージョンを描き上げて、ルージョンに選ばせた。 マラルメは、ルージョンがもっともいい作品を選んだことを歓迎。ルノワール本人は、このヴァージョンはやや描き込み過ぎだったと友人に語った。
 メトロポリタン美術館のヴァージョンと比べてもなにも遜色もない。 ほかのヴァージョンに比べ、赤と緑の対比が明快で、1880年代前半には赤と青の対比が多く、後期のルノワールは赤・緑を多用することになる。補色関係で衝突しあう二色に、白を混ぜてやや淡くしつつ全体の明度を揃えることによって、響きを表現している。
ルノワールは、現実生活の描写から離れずに、なお印象派時代と違う普遍的なイメージに到達した。
 近代という時代は純粋性・普遍性を追究した、ルノワールは別のやり方で、それを実現した画家でした。

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